機械商社の文系出身新入社員・転職者が工作機械を効率的に勉強する方法4選

機械商社 営業
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こんにちは。私は文系大学を卒業して機械商社に入社しました。会社のほとんどの人と同じく入社前は機械には全く興味がなく、知識もゼロの状態でした!!

 しかし少しずつものづくりを学ぶことで今ではこの業界が大好きになり、こちらから機械を提案をして受注できるようになりました。今回は営業として7年以上働いてきた中で身につけた機械商社若手、転職者におすすめの勉強方法を紹介します。文系出身でこれから機械業界で働く方、働いているが勉強法がわからない方の参考になれれば幸いです。

機械商社の種類や具体的な日々の仕事内容を解説した記事は下記になります。

機械商社とは〜業界における各社の違いや役割と1日の仕事内容〜
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学ぶ上で最も重要な考え方とおすすめの勉強法

 機械商社は幅広い業界のお客さんに様々な情報提供をしなければならないため、広く浅い基礎知識、最新の情報、ネットで得られない情報が必要となります。一つの技術を極めるというよりは、広い視野を持ってそれぞれのポイントを抑えることが重要になります。しかしそのためには一つ一つある程度深く学ばなければならず、時間がない中いかに効率よく深くポイントを学ぶかを意識する必要があります。

 そのため全てを一から順序立てて学ぶのではなく、実践でのトライ&振り返り・深堀の繰り返しを行い日々勉強することが最も重要な考え方です!!!

実践でのトライ&振り返り・深堀の繰り返しオンタイム(就業中)は現場や実機を見て、触って、トライして、オフタイム(事務所にいる時や就業後、通勤時、家)はオンタイムを振り返って深堀

学びのサイクルのイメージ写真
日々の学びのサイクル

 機械やものづくりは範囲が広すぎてどこから調べて良いかがわかりにくく、次々に情報が入ってくるため学んだこともすぐに忘れてしまいます。そこで私は、日々の仕事の中で関わったものだけをその日やその週末に振り返って深く調べてみることで自分のものにできるように努力していました。オフタイムで学んだことをオンタイムでお客さんにPRすることで反応を伺うことができ、間違っている情報を修正して実際のリアルな情報を得ることができました。

その上でおすすめの勉強法が以下の4点です。

・現場の人に聞く
・展示会に行く
・本でテーマ毎に体型的に学ぶ
・常にアウトプットする

ではそれぞれ具体的に紹介します。

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現場で技術者(お客さん)に素直に質問する

 最もためになる方法は技術者(お客さん)に素直に聞くことです。わからないことは素直に質問すると、みなさん真剣に教えてくれて逆に信頼関係も築くことができます。

 質問をより具体的に(下記に記載)することで、ネットでは得られないリアルな現場の情報を得ることができます。ネットや本では機械の情報は少なく、実際と違うことがよくあります。現場で汗水を流している方の話を聞くことは、リアルな現場、機械、ものづくりを知る上で一番の勉強になります。営業としても実際の現場の工夫やニーズを知れるため最も効果的な方法です。

得られる情報

・現場で使われている機械の実情ネットの情報だけではわからないこと、実際は違うこと)
・現場のリアルなニーズ、感想。
・お客さんの仕事のこと、お客さん自身のこと。

お客さんに聞く際に学びを深くできる具体例

・事前に情報をまとめて具体的な質問を考えておく。
 →答える側の手間を減らせる。上記のリアルな情報を得ることができる。

・その技術者、機械、ライン、工場の工夫・こだわりを聞く
 →どの工場も様々な独自の工夫があるため、それを知ることでその企業の技術の肝を知ることができる。どのような機械を使っているかではなく、どのように使っているかが重要

・製品を見て質問をする。「この部分の加工はどうやっているのか」、「この製品はなぜこの機械・生産方法で生産しているか」等。

現場を学ぶこだわりの質問例の写真
こだわりの質問例

・機械(メーカー)自体とライン全体の2軸を調べる。
→その工程で使われる機械自体の内容とはその機械・工程の基礎やメーカーに関して、代替の機械や生産方法、他のメーカーなどのことで、ライン全体とは前後工程との関わり、その製品を作る上でその工程が正しいのか、どのようなライン構成が良いか、ライン全体の生産性・ネック工程はどうかなどのことです。それら2軸で現場を見て、聞いて、調べることで学びが深くなります。

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展示会に足を運ぶ

 展示会では多数のメーカーの機械を実際に見て、説明を聞いて、質問もその場でできるため非常に効率よく学ぶことができます。さらに今まで知らなかった機械に出会うこともできます。

「最近は展示会に行かないから、たまたま出会うことがなくなった」と嘆いておられるお客さんも多いです!

 JIMTOFINTERMOLD等機械の展示会はもちろん、機械要素展などにも足を運ぶことで機械だけでなく、その機械を使ってどのようなものづくりがなされているかを深く知ることができます。

どのような展示会があるかは関西の展示会をまとめております。

関西の産業・工作機械の展示会 10選

得られる情報

・一度に様々な機械、メーカーの情報をえて、比較ができる。
・今まで知らなかった機械、メーカーの情報。


展示会での学びを深くする具体例

・そのメーカーの機械に関してではなく自社(お客さん)の課題の解決方法を相談する
自分事として捉えて積極的に学ぶことができる。自社で機械を実際に活用するイメージができる。聞かれる側も課題が具体的な方が相談に乗りやすく、商談に結びつきやすい(その機械の特徴は何か等を聞くよりも)

・マシニング等メインの機械ではなくバリ取り機など周辺機器を探す
→ニッチな技術を持ったネットではあまり情報がないメーカーが多く出店しています。特にバリ取り機や洗浄機、検査機など周辺機器メーカーのブースを回ることで、面白い商品や今まで解決できなかった課題に対する商品に出会うことがあります。

・勉強会を開催する
→展示会で出会ったメーカーの勉強会を自ら開催することで、関係を築くことができます。さらに社内でも「そのテーマについて詳しい人だ」と周りに示すことにもなり情報も入ってきます。

ロボットの展示の写真
ロボットの展示
機械の展示会場の写真
できる限りリアル展示会に足を運ぼう!

本でテーマ毎に体型的に学ぶ

 やはり本で学ぶことも、1つのテーマを最も深く学ぶことができる方法です。ネットの情報では、浅い情報しかなかったり、部分的になっていてテーマに関して全体を把握することができない場合が多いです。

本は1つのテーマに関して非常に深く網羅されているので、基礎から応用まで一度で丁寧に体型的に学ぶことができます。本や雑誌を読んでいると技術者との会話も深まります。

得られる情報

・テーマ毎の深い情報。
・基礎から応用までの細かい情報。

本での学びを深くする具体例

・同じテーマの本を数種類(目標10冊ほど)続けて読む。
→テーマに関しての一人の意見だけでなく、様々な人の意見を知ることができる。

・目次から必要な箇所だけを読む
→本は読むことに時間がかかることがデメリットです。特に技術関係の本は難しい本も多いです。しかし必要な箇所にまとを絞って重点的に読むことで、短時間で深い情報を得ることができます。

現場から製造業の経営までそれぞれに目的を持って様々な本を読む。
→現場の一技術のミクロな視点だけでなく、工場や製造業経営のマクロな視点での本も読むことでものづくり全体を深く知ることができる。

体型的に学ぶことができる本の写真
本はテーマ毎に体型的に学ぶことができる。

常にアウトプットする

 最も重要な考え方でも「勉強したことをお客さんにPRすることでより学びが深くなる」と書きましたが、常にアウトプットすることも重要です。

学ぶだけ(インプットだけ)では、一つの知識にはなりますが、実際の営業で使える生きた知識にはなりません。学んだことを発信(アウトプット)することで理解を深め、生きた知識にすることができます。

得られる情報

・自分が理解できているかがわかる。
・生きた知識にすることができる。

アウトプットの具体例

・無地のノートに書く。
→頭の中を言葉や絵で書き出す(アウトプット)ことにより整理ができます。カタログやネットを見るだけでなく、自分で描いてみることで理解ができているかがわかります。

・ユーザーにPRする(繰り返す)
→学んだことをPRすることで、実際には需要があるのか、他に何を理解しなければならないかを把握できます。一度勉強会や展示会で学んだら繰り返し全ユーザーに提案してみることも一つの手です。どのユーザーの課題を解決できるかが把握でき、自分も複数回PRすることで理解が深まります。

・同僚、後輩に話す。
→上記と同じですが人に話すことで理解が深まります。ユーザーだけでなく社内の人に説明することも良い方法です。

・SNSで発信する。
→発信場所がなければ、SNSで発信することも手です。twitterやNoteなど様々な発信方法があります。私のこのブログも発信方法の一つです。

まとめ

以上、今回は文系出身の機械商社の営業として私が実際に学んできた方法をまとめました。特に最も重要な考え方の実践でのトライ&振り返り・深堀の繰り返しを意識して日々学ぶことで、幅広い機械業界のことを理解できると思います。さらに具体例のところで書いたような行動を工夫して行うことで、より学びを深いものにすることができます。ゼロから機械を学んでいく上で少しでも参考になっていれば幸いです。

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