知識ゼロからの製造業向けweb集客化のためのホームページリニューアル方法とは。構想から社内で通る企画立案までをステップごとに解説

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外回り営業マンの皆さん、 「自分の会社のホームページが見にくい。あんなの誰も問い合わせしたいと思わない。」 「新規の外回りばかりだけど、WEBから集客できないのかな…」 などと考えたことはありませんか?

 私の会社もホームページ(以下HP)が古くて非常に見にくく、有益な情報が載っていないため、全くWEB上からの問い合わせがありませんでした。そこで、HPを刷新したいと考え、仲間数人とプロジェクトを立ち上げました。今回は、知識・経験ゼロの状態から実際に取り組んでわかったHPのリニューアル・制作方法について紹介します。特に、営業として会社でどのように企画を通し、プロジェクトを立ち上げたかを経験をもとに解説します。

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実績と役立った書籍

会社規模は900人ほどの機械工具を扱う専門商社で10年近く営業しています。全くの知識・経験ゼロの私が営業的な観点から「WEBからの集約を伸ばす」ことを目的に社内に企画立案、HPリニューアルプロジェクトを起こして企業HPとは別に販促用のHPを作成しました。ここでは企業内でHPリニューアルを企画する中で得た、企画立案の方法や考えておくべきことをステップにそって解説します。

ゼロから企画立案・実行していく中で書籍が非常に役に立ちました。特に役に立った4冊を以下の記事で紹介しています。

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ステップ1. 課題設定

今の経営・営業課題は?

 今のHPからの問合せがない状態であれば、「HPを変更した方が良い」というのは間違いないかもしれませんが、まず初めにそれが本当に今の自社の課題を解決できるのか?売上に繋がるのか?という部分から考えていく必要があります。

 現状どのようになっていて、理想はどうあるべきかを経営者になったつもりで広い視野でHPやWEBでの集約に限らずに考えてみる必要があります。

HP更新の際に先に経営を考えるべきという画像

HP更新の目的は?更新して何がしたい?どうありたいか?

 次に改めてHP更新の目的を再確認しましょう。HPを更新して、売上を増やしたいのか、売上に繋がる引合を増やしたいのか、はたまたIR情報を載せる投資家向けのHPなのかなどを再確認する必要があります。HP更新後にどのようにありたいかを具体的に考えます。
実際の経験

 私の会社の場合は、顧客目線の情報は皆無でしたが投資家向け情報も掲載が必要なため既存のHPも存在する必要がありました。そのため既存のHPとは別で主要層の顧客目線に特化したHPを作成することにしました。

それらを踏まえて本当にHPリニューアルが必要か?優先度が高いか?

 HPリニューアルは時間も労力も費用も莫大にかかります。経営課題とHPを変えた方が良いという思い(HPの理想の状態)を合わせて考えて、本当にリニューアルが必要なのか、優先度はどのくらい高いかを考え直します。

実際の経験
 私の場合は次の課題を挙げました。

①WEBからの集客法が皆無で新規の訪問営業をしている人が多い
②既存顧客からの受注が圧倒的
③数回コンタクトした後に疎遠になる人(休眠顧客)が多い
④訪問営業がしにくい時代になった

 その上でまずは費用が安くて休眠顧客や既存顧客の動向を測ることができるメルマガを立ち上げました。メルマガも効果はありましたが、やはり新規顧客との接点が少ないと考えHPリニューアルも必要だという考えに至りました。

HPリニューアルの画像

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ステップ2. WEBマーケティング構想

マーケティングルートを確認。HPからリードを取得してどう繋げるか。

 HPから集客したとして、そのリード(商品に興味を持った見込み顧客)をどのように商談→受注に繋げるかの体制を考えます。HPを作って問合せがきたとしても、対応ができないとなってしまっては逆効果です。対応しても新人が行くのであれば、顧客の評価は下がってしまいます。そのようなマーケティングルートを確認しておく必要があります。業者に聞くところによるとこのリードをどうするかというマーケティングルートが曖昧で、結局プロジェクトが頓挫したり、売上まで繋がらなかったりすることも多いようです。

実際の経験

 「物理的に遠方から問合せが来た場合にどうするか」という課題が上がりました。結局「フォローしきれない地域では、ある程度具体化しない限りオンライン商談という形をとる」、「まずはどのくらい問合せが来るかもわからないためとりあえずやってみる。問合せが来たら近い営業部の責任者に連絡」という流れで落ち着きました。あっているかは別として、どのようなルートを取るか事前に共有しておくことで、公開後の対応もスムーズに運べました。

マーケティングルート

どのようにリードを獲得するか。自社の強みを掲載。

次にHPを作成してどのようにリードを獲得するかを考えます。問合せが来ることが一番ですが、なかなか問合せフォームに記入までしてくれるユーザーは少ないです。そのためユーザーのためになる資料(ホワイトペーパー)を用意しておき、ダウンロードの際に連絡先や会社名、氏名などを入力してもらう形にすることで、ユーザーの情報を取得するような形が一般的です。ただWEBマーケティング業者からも、ユーザーにとって見たい資料であっても情報入力があると約7割は避けてしまうという情報もありました。そのため情報入力がなくても、ユーザーの動向を知れるような仕組みもあります。これに関しては後術します。

ここではリードをとるHPの仕組みというよりは、どのようなコンテンツでユーザーに価値を提供するかという面を考える必要があります。すなわち自社の強みを明確にして、自社がどのようにユーザーの課題を解決できるかという面をHPで掲載する必要があります。またそれらは、自分達のことだけを訴えるのではなく、顧客目線に立って訴える必要があります。多様なユーザーに対して課題解決しているため、自社にとっては普通のことでも、顧客にとっては価値のあることも多いです。よくあるSWOT分析などを用いてそのような自社の強みを分析する必要があります。※自社の強みの見つけ方に関しては別記事でまとめようと思います。

HPリニューアルのためのSWOT分析の画像

HPのコンセプトを立てる。何のためのHP?結局何屋?

 上記の分析ののち自社の強みを明確に言語化します。
言語化が必要な理由は次の3点です。
①自社内で自社の強みを共有できる点
②共有できれば今後もその方向に向かうことができる点
③HPなど面談しなくても文章や視覚でPRができる点
この言語化した強みこそがHPのコンセプトになります。わかりやすくいうと何のためのHP(ユーザーのどういう課題を解決する)なのか、結局自社は何屋なのかという意味です。このコンセプトを深掘りして明確にできていれば、今後プロジェクトを実行していく上で、ブレた時に軌道修正ができます

実際の経験
 機械工具の専門商社であり自社でモノを作っていないため、わかりやすい強みが見つかりませんでした。掲載するコンテンツを考えても、メーカー頼みになってしまい別に商社に頼まなくてもメーカーに頼めばできるのでは?という疑問がつきませんでした。その中で、もう一度数年間の納入実績を洗い出し、課題解決ができた良い事例をピックアップ、共通点を探しました。詳しくは書けませんがそれらの事例の中でそれぞれの案件で営業マンが行っていることに共通点があり、各自の努力で頑張っていた点がユーザーの課題解決(受注)に繋がっていたということがわかってきました。その各営業マンが自然と行なっている努力こそが自社の強みだと理解でき、それらを言語化しました。

ペルソナ。ターゲットを明確にして、動向、導線を考える。

 コンセプトが決まれば、次はターゲットを明確にします。よくペルソナを作ると言われますが、ターゲットの人物の特徴をできる限り具体的にまとめます。主要ユーザーの誰かを参考にしても良いと思います。
主に次のようなことを考えるといいと思います。

・業界
・会社規模
・ターゲットの役職、役割、決裁権
・どのような課題を持っているか、なぜ検索をしているか、検索して解決したい課題は何か
・どのような情報があれば解決できるか
・どのようなキーワードで検索するか

ペルソナを作ったら、その人が検索したキーワードで自社のHPが出てきた際に、どのような道筋を辿るかを考えます。コンテンツを見て、どのように行動するのか、別のコンテンツを見るのか、資料をダウンロードするのか、問合せまでしてくれるのかなどを考えます。問合せまでしてくれるのはレアケースですので、複数のパターンの導線を考えます。それぞれの導線の先には、誰がどのように営業するのかを記載します。

実際の経験
 この導線を明確にしておかなければ、リードを取得できても商談に繋がらないということになりかねず、せっかく労力とコストをかけてHPを作成しても何の意味もありません。私の会社の場合は、問合せをとって仕事を各営業拠点に振り分けるようなインサイドセールスがありませんでした。またこのHPだけのために人を割いて作るのは難しいため、初めは誰がどのような形で振り分けるのか、実務と判断する責任者などを明確にしておきました

KGI(目標達成指標)とKPIを考える。

 HP制作や刷新にはコストがかかるため、社内に対して費用対効果の説明は必須です。特に役員に説明する際には、そのプロジェクトがどのくらい成果が出るのかわからなければ投資判断ができないため、KGI(目標達成指標)やKPIを伝える必要があります。KGIとはプロジェクトの最終目標の数値です。HPでどのくらいリードが増えて、どのくらい売上につながるかという指標です。KPIとは目標達成までのプロセスの中で重要な指標です。何人HPに訪問して、内何人に接触できるか、資料ダウンロードや問合せはどのくらいくるかという数値です。もちろん公開してみなければわからないところはありますが、企画段階でもこの指標は必須になります。

KGIとKPIは以下のような手順で算出しました。あくまで参考になります。

受注目標:単価と件数  例:○○円以上の案件を年間3件受注
受注率  :引合・見積件数に対する受注率   例:見積10件に1件ぐらい受注であれば10%や1/10
引合率  :商談から引合(見積依頼)になる率  例:3件商談をして1件ぐらい引合になる場合1/3
商談化率:問合せや接触から商談アポイントにつながる率(厳密には問合せとこちらからの接触では率は変わる。  例:問合せは80%として4/5、接触は3件に1件商談化と考えて1/3など。
問合せ率:HPにきた人が問合せる率、問合せフォームの他、資料ダウンロードなどもある。 例:問合せフォームは1% 1/100、資料は20% 20/100など。
必要な訪問者数:上記問合せに必要な訪問者数を算出します。

実際の経験
 どのくらい売上が上がるのかを考える際、やったことがないため検討もつきませんでした。見積を先に取得していたのでおおよそ300百万ほどかかることはわかっていました。300百万と考えるとなかなか難しいのなと考えましたが、利益率10%として売上1000万円の案件を3件受注すれば良いと考えることで現実味を帯びて次のように考えることができました。また機械本体のため引合からの受注率が低く受注までの期間が長いため、引合数で効果検証してほしいとも考えました。

コンテンツを設計する。何を載せるか、ターゲットに合わせて考える。コンタクトポイントも考える。

 HPで最も重要なコンテンツを考えます。上記のHPのコンセプトに合わせて何を掲載するかを考えます。コンテンツが充実していなければ直帰率(そのページを見て離脱する割合)が増えてしまいますので重要です。コンテンツ作成には次のことが重要だと感じました。

・コンセプトに沿ったコンテンツにする。
・1人ではなく複数人で作成・確認する。
・ユーザー目線で作成する。どう見えるか、読みたいと思うか。
・コンテンツの案がなくても、導入実績や営業での好事例、カタログなどの内容がコンテンツになる。トップ営業マンに聞くのも◎。
・文章やレイアウトはできるだけ統一する。イラストや写真でわかりやすく。
・労力と時間がかかるため人員と時間を割り当てる。

企業や業界によってもコンテンツの内容はさまざまかもしれませんが、HPのコンセプト(自社の強みやHPの目的)に沿って作成することが大切です。「BtoBウェブマーケティングの新しい教科書」にも、“コンテンツはHPだけでなくその企業の顔になるため、導入事例を掲載する際は、掲載できる・掲載しやすい事例ではなく、掲載すべき事例を掲載すべき”とかかれていました。

またコンテンツは継続的に更新する必要がありますので、それらができる体制を整えることも必要になります。

実際の経験
 プロジェクトメンバーが営業員数人ですのでユーザー目線で考えるという点は共通認識が持てていたのでやりやすかったです。ただし導入事例で許可を取ることコンセプトにあったコンテンツを集めることに苦労しました。また営業員で日々の業務にも追われている中、有志の活動で行なっていたため、なかなか作業が進みませんでした。まして事例を掲載する場合は、各営業マンにも依頼しなければならず時間と労力がかかりました。さらにはそこから文章に落とし込むことにも時間とレイアウトなどの統一のために難航しました。会社として難しいかもしれませんが、できる限り制作段階は専門の方をつける方がプロジェクトが進むと思いました。
また文章量も悩みました。「あまり文章ばかりだと読む気にならない。すぐに離脱する」という意見が多ありましたが、「ある程度文章がなければコンテンツの内容を理解できず見にきた人を満足できない」とも考えられるため非常に難しい部分でした。このあたりは長期的に分析する必要があると感じました。

現在のマーケティングプロセスとHPリニューアル後のプロセスを考える。

 マーケティングルートやペルソナの導線と被りますが、あらためて現在のマーケティングプロセスとリニューアル後のプロセスを考えます。ユーザーの満足する情報を与えることができているか、どのようにコンタクトする設計になっているか、コンタクト後は誰がどのようにフォローするのかなどHP集客から受注までの流れを確認する必要があります。

 またどのようにコンタクトするかの設計に関しては、来訪者のある程度の属性がわかるようなシステムもあります。そのようなシステムを使うことで、個人情報を入力してダウンロードや問合せまで行かなくても、営業情報として活用できます。

ステップ3. HP構想

WEBマーケティングの構想ができたら、いよいよHPを構想します。何よりもコンセプトやコンテンツの中身が重要なため、構想は業者に丸投げという形でも良いかと思います。ここでは私自身の経験から、どのように構想すれば時間を削減できるか、知識がなくても構想できるかを紹介します。

競合HPを見る。競合以外や他業界も含めてイメージの合うHPを探す。

 まずコンセプトに合ったHPにするためにどのような内容が必要かをあらためて洗い出します。その上で、参考になるHPを見つけるとわかりやすいです。

特に競合のHPを見て、自社との違いや良い点、逆に不足している点を挙げていくことで、どのように差別化を図るか、どのようなことがまだ公開されていないかを考えることができます。時間はかかりますが、競合を何社も見ることで見えてくるものがあります。

理想のHPを探す際には、他業界も参考にするべきです。コンテンツの中身は少し違っても、コンセプトが似ていたり、理想のレイアウトになっていたり、考えていなかったけど良いと思う点が見つかったりします。

一から考えるのではなく、すでにあるHPを参考に理想のHPを考えることで、メージが具体化して、メンバー間・業者間でも共有できます

実際の経験
 競合や他業界のHPを見て非常に学ぶことがありました。競合がどのようなことに力を入れているのか、どのように表現しているかを把握することができました。ただ機械商社ではどこもあまり力を入れていないのか、なかなか理想のHPは見つからず結局機械メーカーのHPを参考にしました。これは商社ではWEBマーケティングに載せるような強みを言語化することが難しいのではないかと思いました。また感覚的ではありますが、大企業よりも中小企業の方がHPに力を入れているように感じました。

そのHPをベースとして構想を考える。

 参考のHPをベースに理想のHPを考えます。実際に設計する段階ではないので、参考のHPに+してこのような内容が欲しい」、「この部分はこう変更したいというようにポイントをあげる形でまとめましょう。

実際の経験
 特にレイアウトや見た目などは入社1,2年目の若手社員の意見も活躍しました。デジタルネイティブ世代ですのでそのあたりの感覚や知識もあるので聞いてみると意見がポンポン出てきて参考になりました。またそうすることで若手社員にも参加の機会を設けることができるので良かったと思います。

コンセプトに沿った設計か、コンテンツページをどうするかを具体的に考える。

 ここであらためてHPやコンテンツページがコンセプトに沿ったものかを考えます。既に考えたコンタクトするまでの流れも踏まえて、どのようなページ、情報、機能が必要かを考えます。例えば、問合せフォームや資料ダウンロードへのリンクを常に右側にポップアップのような形で表示する機能など多数あります。これらも他社HPを参考にすることでどのような機能があるかを知ることができます。

実際の経験
 他社HPを見ていると機能を充実させているところと、一般的な動きの少ないHPにしているところで分かれていました。それらをみることでどの企業がHPに注力しているかなども知ることができ、「そういえばあの企業は他にもこんなことやってたな。WEBマーケティングに力を入れているのだな」などと知ることができ大変参考になりました。

業者から見積をとる。

 業者から概算見積を取ります。そのような部署がある場合はその部署に依頼しますが、どちらの場合でも参考のHP +αの要望を伝えることで見積は取得できます。

見積は結局人の工数で金額が決まるため、ページ数、サイトマップが重要。サイトマップとは、ホームからどのようなリンクがついていてその先にどのようなリンクにつながっているかをツリーのような形で示すものです。Excelでもいいので簡単にそのようなサイトマップを作成すると見積依頼時の話が早いです。

実際の経験
 経験から感じた見積の注意点を記載します。

・わからないことはなんでも質問。経験のないことですのでわからないことだらけだと思いますが、理解できていなければ後々問題になる可能性があるため、躊躇せずに質問すべきです。
・動きがある機能には費用がかかる。問合せフォームのポップアップ機能や、ホームのページの背景で動画を流す機能など動きがある部分には基本的に費用がかかると考えた方が良いです。
・見積→社内稟議の流れか、社内稟議→見積の流れかは企業にもよりますが、最終的に発注前に再度内容を詰める必要があります。またその段階では費用を下げることが難しかったです。そのため何社かに見積をとって費用が妥当なのかの確認や交渉はこの段階でしておかなければならなかったと後から気づきました。

追加・修正がしやすいような業者・体制にする。CMSが良いのでは!?

 また販売促進用のHPの場合、コンテンツを継続的に追加や修正していく必要があります。その際にいちいち業者に頼んでいては時間も費用もかかってしまいます。そのためある程度簡単に編集ができるHPにしておく必要があります。専門知識なしで編集ができるCMS(コンテンツマネジメントシステム)を使ったHPにする方が良いと考えます。CMSに関しては下記記事に詳しく説明されているのでリンクを掲載します。

CMSとは?初心者でもわかるCMSの基礎知識とメリット、導入事例|デジタルマーケティングソリューション|日立ソリューションズ

CMSを使うことで各項目がBOXになっていて、直感的に追加・削除、テキスト、レイアウトを編集することができます。大体月額利用料はかかりますが、編集のたびに業者に依頼することを考えれば安いと思われます。

実際の経験
私の会社の場合はIT部門があり、業者選定などはその部署に任せていました。そこでCMS業社も決まりましたが、比較検討しないまま進めてしまって、先述した通り発注前に仕様を落としても見積も下がらなかったことなどを考えると、時間はかかりますが複数社見てみるべきだったと思いました。

ステップ4. 企画書

企画書を作成する

 企画書は最終的にはわかりやすいように1枚か多くても2枚(見開き1枚)に要点をまとめた形にすべきですが、まずは必要と思われるものを全て記載して、削っていくと良いと思います。また個人的にはこのような書面はパワーポイントよりもWordが良いのではないかと思います。次のような項目を入れると良いと考えています。

企画書に記載すべき内容

・プロジェクト概要・目的
・現状の課題→プロジェクトの必要性・解決できること
・プロジェクトの費用対効果(いくらかかっていつ回収できるか)
・プロジェクトのゴール(KGIとKPI)
・スケジュール
・プロジェクトメンバー・関係者

実際の経験
 実際の費用を提示するときは実際より多めに記載して余裕を持たせていました。また企画段階で上記の要点を1枚にまとめておくと、プロジェクト始動後に関係部署に説明する際などにも非常に役に立ちました


企画プレゼンする

 企画書にまとめるときは、要点を端的にまとめる必要がありますが、プレゼンするときは想いも重視して伝えるべきだと思います。企画は立上げ者の想いが非常に重要となります。想いが強く継続しなければプロジェクト自体も続きません。想いを伝えることで周りの人々もついてきます。

実際の経験
 自ら会社のことを考えて企画を立ち上げているとさまざまな人からアドバイスや応援をもらえました。今まで話したことない人でも、「○○なようにみたらいいんじゃない」、「すごいですね。頑張ってください。」、「○○には気をつけるように」などと声をかけてくれる人もいました。もちろん批判がくることもありましたが、プレゼンにした時も前向きに捉えてくれる人が多かった印象です。何か行動を移すことの大切さと、周りの人々も思ったより同じようなことを思っている(課題を認識している)のだと理解でき、今後他の人が何かやっていた時に自分もリアクションしようと思えました。

まとめ

今回は知識ゼロからHPやウェブマーケティングを立ち上げる企画の流れを実際行ってみて感じたことを中心に紹介しました。HPを刷新したい、何か企画を行いしたいと胸に秘めている方の参考になれば幸いです。

企画の流れ

ステップ1. 課題設定
 今の経営・営業課題は?
 HP更新の目的は?更新して何がしたい?どうありたいか?
 それらを踏まえて本当にHPリニューアルが必要か?優先度が高いか?
ステップ2. WEBマーケティング構想
 マーケティングルートを確認。HPからリードを取得してどう繋げるか。
 どのようにリードを獲得するか。自社の強みを掲載。
 HPのコンセプトを立てる。何のためのHP?結局何屋?
 ペルソナ。ターゲットを明確にして、動向、導線を考える。
 KGI(目標達成指標)とKPIを考える。
 コンテンツを設計する。何を載せるか、ターゲットに合わせて考える。コンタクトポイントも考える。
 現在のマーケティングプロセスとHPリニューアル後のプロセスを考える。
ステップ3. HP構想
 競合HPを見る。競合以外や他業界も含めてイメージの合うHPを探す。
 そのHPをベースとして構想を考える。
 コンセプトに沿った設計か、コンテンツページをどうするかを具体的に考える。
 業者から見積をとる。
 追加・修正がしやすいような業者・体制にする。CMSが良いのでは!?
ステップ4. 企画書
 企画書を作成する
 企画プレゼンする

最後は感想のようになってしまいましたが、今回は知識ゼロからHP制作プロジェクトを企画するまでのステップを紹介しました。今後、企画後どのようになっていったかを解説できればと思います。

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