こんにちは。まだまだ感染状況が良くなりませんね。私は外回りの営業ですが、新規のお客様への訪問が厳しいのはもちろん、用事があっても面談が難しい会社も多いです。ちょうど昨春に1回目の緊急事態宣言が出てから、機械業界も仕事の仕方が大きく変わりました。
受注前の営業段階で大きく変わった面は、面談・展示会が少なくなりオンライン面談やオンラインセミナーが増えたことです。やはりリアルで面談するのと比べてニュアンスを把握することが難しい反面、面談目的がより明確となり、移動時間が減ったことで効率は上がった面もあると思います。
受注後の段階では、詳細仕様の確認や、実機見学、何よりも出荷前立会がしにくくなってしまいました。どうしても出荷前に見ておきたい、修正しておきたいことはあるので、正確に確認しにくいことはお客様(ユーザー)にも機械メーカー側にとっても不便です。
ましてや海外向けの設備の場合、現地のお客様が日本に来ることや、メーカーの作業員が渡航することが当分できないため、リモートでの確認が必要不可欠となってきます。
私も実際、リモート出荷前立会を何度か行いましたが、通常の立会のようにはできません。そこで今回は私が実際にリモート立会を行って気づいた点、事前に用意しておいた方が良い点を簡単にまとめたいと思います。
リモート立会検査でチェックすること
リモート立会検査で事前に確認すべきことのチェックリストはこちらからダウンロードできます。
写真
設備の写真を事前に確認必要があります。写真をもらうことで設備全体の仕様や出荷内容を確認することができます。さらに各ラベルや安全表記などはユーザーごとに求められるものが違う場合が多いので注意して確認が必要です。
その際に設備全体の写真で大まかな設備仕様や表示内容の確認を行い、主要な部分は拡大写真を撮ってもらって細い仕様を確認することが大切です。具体的には、治具の部分や操作盤、メンテナンス箇所の部分は別で写真をもらう方が安心です。
写真で確認する内容
・設備仕様、オプションがあっているか
・治具など専用設計した部分も含めて図面通りか
・安全表記などの表示がされているか
・付属品、出荷するものが抜けていないか
・見た目で気になるところ、違和感はないか
必要な写真
全体(前後左右からそれぞれ)
機内
操作盤
治具関係
その他付属品関係一式
動画
設備の動画を送ることで実際使用する状況を確認できます。加工されている部分のみの一連の動作だけではなく、人が稼働している状況をとることで実際の動作をイメージできます。動きを見ることで写真とは違う気になる点が出てくることがあります。また設備全体をぐるっと一周するように動画を撮ってもらうことで、上記にも書いた写真で確認することも動画で確認できます。
動画で確認する内容
・求められる加工ができているか。加工自体に問題点はないか。
・ワーク搬入出、段取り性含めて、操作に問題はないか、導入後もスムーズに操作ができそうか。
・動作に危険性はないか。
・メンテナンスはどのように行うか、どこをメンテナンスしなければならないか、出荷前に何か改善はできないか。
・連続運転にも問題はなさそうか。
必要な動画
一連の動作(加工部位、作業者込み)
連続加工動作(ワーク搬入出も含めて)
操作画面の使用方法
段取り替え
メンテナンス方法
設備全体を見渡す動画
質問や立会時に教えて欲しい内容(チェックリスト)
設備チェックリストなど、立会時に確認したい・教えて欲しい内容を事前に連絡することも重要です。当日に見ながら質疑応答や確認箇所を指示していては時間がどれだけあっても足りなく、ダレてしまいます。
質問だけでなくリモート立会時に何を確認したいか(目的)を明確にしておくことも重要です。
例えば、加工を再度行って問題なければ良いのか、質疑応答だけ行いたいのか、実際にカメラを持って色々動き回って欲しいのか等、目的によって当日のお互いの動き・準備が変わってきます。何を確認したいかを明確に伝えておくことでよりスムーズに立会を行うことができます。
立会の準備・チェックリスト等で確認する内容
・設備が仕様に合っているか。ソフト仕様なども含めて外観や動画からわからない部分も重要。
・設備の安全性は問題ないか。
・ユーザー側の設備チェックリスト、一般仕様書の内容。
・ユーザー側が事前に確認しておきたい内容。
出荷後の流れ、据付、試運転、検収
これも立会であれば当たり前ですが、立会前に出荷後の流れの再確認も必要です。据付はどのような業者が行うのか、もし海外でメーカー作業者が渡航できない場合、据付方法はどうするのかなどを確認しておく必要があります。同じく試運転や検収に関しても確認しておく必要があります。
これらは再度立会時に最終確認をすることが多いため、事前にどのようにしたいかを明確にしておくことが重要です。そのように準備することで、立会後のスケジュールをスムーズに決めることができます。
以上、全て当たり前のことではありますが、自分への備忘録としての意味の含めて記入致しました。何かの参考になれば幸いです。